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カシメ型ダンパーオーバーホール BMW

この度、以前からの課題の一つであったカシメ型のサスペンションダンパーのオーバーホールがついに可能になりました!!

BMWの各車種に採用されていることから前々からリクエストの多いタイプだったのですが各種業務に追われる中でなかなかじっくりと検証することが出来ず先送りにしてきたのですが、今年に入ってお受けしたBMWのR1150GSの前後サスのオーバーホール依頼、現品が届いてみるとフロントサスがそのカシメタイプのダンパーだったのです。。

せっかく遠方から送ってくださったのに「これは今のところオーバーホールできないです」とお断りするのもどうかと思ったり、ずっと構想していた方法にトライするチャンスだとも思ったのでご依頼主様に連絡をとり、長期のお預かり期間を許可していただいたことで着手に踏み切りました。


カシメタイプというのはダンパーシリンダー本体がキャップでフタがしてあるのではなく本体の筒部分をぐるりと折り返してあるものです。
同じようなものでも様々で、ダンパーシリンダー本体に肉厚があれば内径もしくは外径にネジを切って、そこに蓋となるパーツを製作してフタとしたり、製作したキャップ部分を熔接するなどしてオーバーホールしてきたこともありましたが、BMWやHONDA等に採用されているSHOWA製のもので肉厚の薄いものについてはその方法が取りづらく、お断りしていました。。


今回どうやったかというと、今までキャップを製作することにとらわれすぎていたということで逆転の発想で、もうキャップは作らないでもう一度本体の筒を利用して再度カシメてやるという方法を確立しました!
…といってもカシメ工程自体はそんなに難しいことではありませんでした。
内部のオイルシールホルダーの構成を検証し、再カシメを実現できたことで新品サスに交換するとかよりずっと安価にサス本来の性能を取り戻せるようになりました!



構成自体は単純なものです。
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左がオリジナル、右がカシメを切り取ばしたところで、中央が再カシメの試作
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ダンパー内のピストンロッドには、CBX系エア加圧タイプサスでも見受けられる樹脂パーツの劣化粉砕が始まっていましたのでこれも対策パーツに交換しました。
これが粉々に粉砕されオリフィス(ピストンのオイル通路)を塞いでしまうことでサスが沈んだまま伸びてこないなどといった重篤な不具合が起こります。
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これが今回のBMW用サスの最終状態
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もとのダンパーシリンダーをそのまま使用するので何回もオーバーホール可能というわけではないです…よくて3回くらいでしょうか。。
それでも、新品買い替えよりはずっと安くつくのでアリな選択肢かと思います!


今回ようやく検証止まりだった案件を実行、確立できたのも長期のお預かりを許可してくださった寛大なオーナー様のおかげです。
それだけでもありがたいことなのに、装着して実際に走行されたインプレッションをご報告いただいたり、なんとまさかの贈り物まで頂戴してしまいました。。(^^;)
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メールで頂戴したインプレッションではスタンドを跳ねた際の挙動から、ギャップの通過時やコーナーリングなど様々な状況での走行フィーリングに大変満足していただけたとあり、嬉しく思うと同時に自信と、これからのやる気につながりました!!


春の気候の良い時期が過ぎると夏が来る前に梅雨の時期が来ますが、『雨も多いし梅雨の間に前後サスのリフレッシュでもするか!』とお思いの方、どうぞよろしくお願いいたします。m(__)m
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  1. 2018/05/09(水) 23:06:01|
  2. O/H

Z1シリンダーヘッド バルブガイド交換

長い年月が経過して酷使されたエンジンの整備において、タペット調整とかの軽整備より一つ上の段階というか、腰上オーバーホールの際としては定番の作業であるバルブガイドの打ち替え…だったのですが。。

すべてのガイドを抜き取ったところです。
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バルブガイド本体にシール溝加工をしてリーク防止をするとかいうそんなことではなくて、
座布団にまでビッチリとシール材が塗りたくられていましたΣ(・ω・ノ)ノ!
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裏も表もまんべんなく念入りに…(汗



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そして出てきたのがこの状態。。
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無理やりに変な方法でガイドを抜き取ったのか、大きな欠けが…他の箇所にもガイド下穴内径の荒れなどもありました。
言わずもがなこんなのは修理でもなんでもなくて、その場しのぎにさえもならないことが分からないのかなぁ。。

液体パッキンでリークが解消され万事上手くいくなら内燃機屋さんは要らないですよ(-_-;)

下穴内径、スプリングシート座面ともキッチリ修正して適正なバルブガイドを当たり前に当たり前の方法で打ち替え、作業完了しました♪
  1. 2018/03/07(水) 18:45:22|
  2. O/H

ワークスパフォーマンス リアサス オーバーホール

弊社のリアサス修理=『SUSPENSION OVERHAUL SERVICE』…略して『S.O.S』
おかげさまで好評いただいておりますm(__)m

定番のオーリンズや、HONDA系のSHOWAの他、
弊社の得意とするところである”ヨシムラKYB”や”CBX系のエア加圧タイプ”に次いでオーバーホールのご依頼が急増しているのが”クアンタム”と、今回紹介する”ワークスパフォーマンス”のリアサスです!

今回は2セット同時入庫!!
PIC_20170720_103149.jpg


大幅に端折って…
完成!!www
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実は今回、通常在庫しているはずの部品が製造メーカー欠品という稀な事態に陥ってしまい、ただでさえ遅れを取り戻すためにてんやわんやなのに余計にお待たせしてしまいご依頼主様には大変ご迷惑をおかけしてしまったので反省です。。

ですが、ちょっと前までは弊社でのワークスパフォーマンスの修理はといえば
CIMG1863.jpg
このようにリザーバータンクをボーリングする手法をとっていました。

それは、この↓経年劣化で砕けてしまう樹脂製の純正ブラダ(右側)に代えて、国産サスにも使われているゴム製のブラダ(左側)を使用するため…だったのですが、、、
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これまたおかげさまであります、このところの内燃機加工サービスの好評のせいもあって、工作機械もフル稼働しているため、リザーバータンクをボーリングするタイミングでフライス盤が使えないという事案が発生。。

それならば、ということで部品構成を検討して本体加工なしで修理オーバーホールを可能としました。
…まぁ、考えてみれば遅かれ早かれこうなっていたんでしょうけど(^_^;)

新設計のバルブキャップパーツを装着、修理完了したものです。
PIC_20170720_145834.jpg
このようにすっきりシンプルなルックスに仕上げることが出来ました!
これならパーツをストックしておけば工作機械の稼働状況に関係なく作業できます♪(今回のような不測のバックオーダー状態にハマらなければ…orz)
数タイプを作り分けているので、機能性/作業性といった部分を熟考して煮詰めてアップデートしていければなと思います。


それで、いつも貼り忘れてしまうのですが控えめなERKシールをペタして完成でした♪
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9月のアイアンホースに向けてのリアサスメンテナンス依頼が増えてきそうです!
予定のある方は是非、お早めにご連絡くださいませ!!m(__)m
  1. 2017/07/20(木) 23:08:47|
  2. O/H

日々の作業 リアサスオーバーホール

イベントの関係でバタバタしてしまいましたので通常の日々の作業のほうも進めなくちゃです!

リアサスのオーバーホールにつきましても現在も多くのご依頼をいただいております。
ヨシムラKYBや、CBX系エア加圧タイプ等の特殊な?タイプのものばかり紹介してきておりましたが、実際にご依頼が多いのはメーカー純正のものです。

中でもXJRのOHLINSや、
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CB400SF、CB1300SFのSHOWAの純正サスは、
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引っ切り無しのペースで作業しているような気がします(^^;)

再めっきが無ければ約1週間以内で返送という理想の納期に戻せるようペースを上げていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします!!


そんな中でやはり特殊なタイプが入ってくるとちょっとお時間いただくことになるのですが、、、
今回はドゥカティ純正のザックスのモノサスのシールホルダーを製作しました♪
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外観の形状はそのままに次回からのメンテナンスを容易にできるようにモディファイしてあります。
こちらにはこのあとシリンダーボディーに窒素ガスを封入するためのガスバルブを装着する作業をして組み立てになります。


そろそろ暖かくなってきますのでシーズン入り前にサスメンテをと考えているライダーの皆様、サスペンションオーバーホールのご用命は是非とも弊社にお任せください!m(__)m
  1. 2017/03/29(水) 11:52:16|
  2. O/H

ヨシムラKYB RSタイプ オーバーホールしました♪

弊社のサスペンション・オーバーホール・サービス…通称:S.O.S(笑)
おかげさまで大変に好評をいただいていて、現時点でお預かりしているものも納期が遅れてしまっており、関係者の皆様にはご迷惑をおかけいたしております(-"-;A ...

そんな中で今回はヨシムラKYBのRSタイプのオーバーホールをいたしました
このサスは、いわゆる”カシメ式”というモデルとは違い、オーバーホール作業自体は特に問題なく行うことができるのですが、今回はオーナー様のご要望で全身ブラックにオールペイントしました!

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プリロードアジャストとリザーバータンクキャップだけはオリジナルを活かして重くなりすぎないコントラストを狙いました
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パーツによってペイントとブラックアルマイトを使い分けてあります
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ナイトロンやオーリンズでもオールブラックのモデルが流行りつつあるようですが、このヨシムラKYBのように往年のモデルを自分好みにしてみるのもカスタムのひとつとして面白いですね♪
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ちなみに、現在、これまでに扱いのなかったサスをオーバーホール可能かどうか再検証すべく動いております!!

こちらはお客様よりご依頼で初めてのモデル【ダイナミック・サスペンション】
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弊社が行う加工等の作業で問題なくオーバーホール可能そうです


そして、過去にも問い合わせの多かった【CB系FVQサス】
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サンプル品のためサビサビのボロボロですが…(;´・ω・)
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これは流石にいろいろ課題があり、一筋縄ではいかなそうですね。。



おまけで、というか普段では手を付けないであろうMTBのサスペンションも分解中www
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【マニトウ・ラジウムR】というエアサスで、以前に弊社でKATANAのフルカスタムを製作したオーナー様からの依頼で「では、とりあえずバラシてみますね」という感じでやってみております

それと、この後は知る人ぞ知る!?【S&Wモンロー】のサスペンションの検証もやってみる予定です♪

現時点でそれぞれのサスのオーバーホールの可否について明言はできませんが、進展がありましたら当ブログや弊社Facebookページ等で随時お知らせいたしたいと思っておりますので、どうぞヨロシクお願いいたします♪

  1. 2016/07/13(水) 20:24:22|
  2. O/H
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